2012年9月4日火曜日

2.5世帯

旭化成住宅などで最近「2.5世帯」なる住宅仕様が商品となりつつあるという。

親世帯/子ども・孫世帯/それに加えて0.5となる人たちは……

住宅のHPなどではとっても美しく書いているが、要するに「行かず後家」「出戻り」「結婚できない、しない人」「いい歳して親のすねかじり」「ひきこもり」「ニート」「就職難民」「派遣切り」……などなど。

その話を聞いて、「あるある! いるいる!」と思った。確かに、多くの家庭でそのような「どこに属したらいいかわかんない存在」が、たいてい、いる。

そういう意味では2.5に目をつけたのはいいことかもしれない。

しかし、住宅のHPでは、0.5の人のことを「素敵なお姉さん」と呼ぶ。
素敵なお姉さんは、絵の中で、親世代・子世代が活動している真昼間(太陽がさんさんと射している)に、ぐーぐー寝ている絵が…。親が掃除している時間にゴロゴロと本やテレビ見ながら寝っ転がる姿。

 素敵なお姉さんにはウォークインクローゼットが必要で、ライフスタイルも上と下とは違うので配慮が必要とのこと。HPではとーっても可愛らしい絵でほのぼのと描いている。

わたしもその0.5です。
家族で2.5世帯の話しをしていたら、わたしに(もし2.5世帯住宅にしても)「昼間まで寝ているのは孫の教育環境に良くないから治してほしいと」。

0.5ね。
0.5の人たちは、それぞれ今何歳なんだろう。 どうやって、「1」になる展望があるのだろう。

「 1」になるのは、なり損ねた人たちには、悲しいくらい切ない。



 永遠の「半人前」。

Photo by ベルナール・フォコン